
従来は、痛みのある歯、抜けてしまった歯といった1本の歯だけを見て治療するという主訴の部分だけを治すケースが多かったように思います。それでも患者さまのお口の健康にとりまして十分な場合もありますが、長期的には患者さまにとって不利益な結果になることもままあります。
建築にたとえますと、傾いた家の窓枠を傾いた状態のまま再び付けるのではなく、まずは家の傾きを直し、それから窓枠を取り付けることが、住む人にとって安心と満足を与えるのではないでしょうか。このことは歯科医療にもあてはまることと私たちは考えております。患者さまの経済的なご負担、貴重なお時間を考慮した上で、長期的に患者さまが利益を得られる治療を心がけております。
また当院では、むし歯を発見したからすぐに削るというのではなく、患者さまのむし歯になりやすさにもよりますが、あるレベルまでは予防処置にとどめ、なるべく天然の歯を傷つけない治療を心がけています。 何故ならば、一度歯を削りそこに詰め物をしますと、天然の歯と詰め物の間に何ミクロンという目では見えない隙間からまた歯がむしばまれる場合もあるからです。「早期発見長期観察」が患者さまにとって最も利益のある歯科治療と考える故です。


歯が痛くてご来院されるわけですから、まず主訴の痛みを取るというのが一番です。それをまず解決しなければいけません。その後に、歯周病の治療を行い、最終的にお口の中全体の治療を目指すということです。そのためには治療に時間がかかってしまうということもあります。しかし、これからいつまでもご自分の歯で、食生活を楽しくしていただくということを考えますと必要にも思います。中には、痛くなった歯を治してくれればいいという人もいらっしゃいますから、そうした方には歯周病とはこういう病気ですよ、とお伝えしていきます。

主訴に痛みがある状態であれば主訴の部分を取り除き、それからなぜ主訴になったのかを検査し、カウセリングをします。

診査した中で歯周病やむし歯などの問題があればお話をし、最もよい治療のゴールを患者さまと決めて行きます。ここでは、時間的なことや保険治療や自費治療と患者さま個人個人によって違いますので、そうしたことを考えた上で最終的な目標を決めて患者さまと一緒に治療を進めていきます。

口腔内の状態は、治療が終わった時点が一番いい状態ですが、詰め物にしても人工的なものです。お口の中の健康は、これからがはじまりになります。4ヶ月に一度の定期検診を行っていただけることがお口の健康にいいと思います。
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